Parallel World コンセプト

環境を作りだすのは、われわれ自身である。われわれの生きる環境は、自分の価値にぴったり見合ったものなのだ

– リチャード・バック「ONE」より

 

この世界は本当に我々自身が望んだものなのか?
それともどこかに私たちの理想の世界が存在するのか?
そこで私たちは何をして暮らし、どんな景色を見ているのだろうか?

普段の暮らしにちょっと退屈してしまった時、何か辛いことがあった時、パラレルワールドについて思いを馳せ、そこで自分は何をしているのだろうか?と考えると、少しだけワクワクして自分の世界が広がっていくような気がしてきます。

このパラレルワールドシリーズではそういう他の世界を想像してちょっとワクワクしたり、救われたりするような感じを表現したいのです。

作品の中の色の組み合わせは、わたしたちをとりまく世界そのものを表しています。この世界には様々な人間、様々な物で溢れています。小さな部分にフォーカスしてみると、人と人は時にお互いにうまく行かなかったり、物と物も組み合わせがちぐはぐであったりします。

この作品は近くで見ると合わない色が隣同士に配置されていたりするのですが、遠くから全体を見てみると意外とどんな色の組み合わせでも美しく見え、沢山の色が交じり合う所には色彩理論など入り込む余地がないように思われます。

私達を取り巻く世界も一見カオスなように見えて実は調和が保たれており、一歩離れて世界を遠くから見ることにより新たな美しさ・調和を発見できます。